お客様は選んでいい

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先日、スープストックトーキョーの、離乳食無料提供が話題になりましたね。

その後に出した声明も素晴らしい、と賞賛されていました。

今回は一連のニュースを見ながら考えたことを、シェアしたいと思います。

●ことの発端

ニュースについて知らない方のために、さくっと、まとめておきますね。

人気のスープ専門店“スープストックトーキョー”(以下スープストック)が、一部店舗で実施して好評だった、離乳食の無料提供を全店舗に拡大すると発表しました。

それ自体は良い取組であるものの、今までのユーザーから「静かで過ごしやすいお店だったのに、子ども連れが増えるんじゃ、もう行きません!」というような声が上がったのです。

そこに一部の過熱した人々が、「広告の赤ちゃんモデルが可愛くない」などと、お門違いなことを言い出したものだから、独身女性の僻みだなんだと、話が拗れてしまった、というのが大まかな流れでしょうか。

「子供のいるお店じゃ落ち着けない」などと言うと、冷たい人だと思うかもしれませんが、忙しい仕事の合間などなら、できるだけ落ち着いて過ごしたいと思うのは仕方ないですよね。

子供が好きとか嫌いとかいう話ではなく、静かに過ごしたいと思うとき、ファストフードやファミレスなど、子供の多いお店を避けることは、誰にでもあると思うのです。

そもそも、このお店がターゲットとした顧客の“ペルソナ”は、

・秋野つゆ
・37歳
・女性
・都内在住
・独身か共働きで経済的に余裕がある
・都心で働くバリバリのキャリアウーマン

だったのです。

●ペルソナとは?

簡単に言うと、マーケティングにおいての“ペルソナ”とは「具体的に設定した架空のユーザー像」といったところです。

リアルな人物像を仮定することで、

  • ユーザーがどんなものを求めているか、どんな悩みを解決したいと思っているかを考え、
  • それに合わせたサービスや商品を開発したり、コンセプトや戦略を決めていく

のが、“ペルソナマーケティング”です。

(非常にざっくりした説明なので、ちゃんと知りたい方は、マーケティング専門の方の書籍などを参考にしてください)

スープストックは上記のペルソナに合わせた展開をしているので、若年層からすれば、少しお高めな価格設定かもしれません。

ですが、“経済的に余裕がある”“37歳の”“バリバリのキャリアウーマン”、“秋野つゆ”さんにはちょうど良い価格なのでしょう。

私も随分前にしか行ってないですが、“オマール海老のビスク”の美味しさに驚いた記憶があります。

お値段より美味しさを優先できるのが、“秋野つゆ”さんだったのではないでしょうか?

●つゆさんの行方

さて、離乳食の提供により、“つゆさん”に近いパーソナリティで、スープストックに通っていたユーザー達は、今後どうするでしょう?

もしかしたら「ファミリー層が増えて客層が変わるなら、もう行かない!」と思うかもしれません。

逆に「でも美味しいし、多少賑やかになるかもしれないけど、ま、いっか」と思うかもしれませんね。

いずれにせよ、客側が企業に「元の方針に戻せ!」と言う権利はなく、気に入らないなら利用しなきゃ良いのです。

“客を選ぶ”と言うと、実際に来店したお客様を入店拒否をするようなイメージかもしれませんが、今回のスープストックのように、自社の方針を明確に示すのも、“客を選ぶ”ということです。

それはスープストックのように、長年商売をして、ブランドを築いてきた企業にしかできないことだと思いますか?

●経験が浅いからこそお客様を選ぶ

このブログのペルソナである、“独立したてのフリーランス”の方は、お客様を選んではいけないでしょうか?

私は選んでいいと思います。

ヘアメイクさんの場合、仮に“若い女性のゆるふわスタイル”が得意だとします。

なら、できるだけそういった若い女性のお客様に来ていただくほうが、自分もやりやすいし、お客様の満足度も上がります。

とにかく多くのお客様を集めなくちゃ!と、苦手なスタイルを求めるお客様まで呼び込んでしまうと、思いどおりに仕上がらず、お客様をがっかりさせてしまうかもしれません。

だったら、集客に使うSNSはFacebookやTwitterより、若年層の多いTikTokやInstagramがいいかもしれませんね。

画像や動画を作るときも、ちょっと可愛い字体のフォントを使ったり。

そうすると、その画像や動画が“刺さった”方が、問合せや申込をくださるでしょう。

どんな方に刺さるように投稿を作るのか、迷ったときは設定したペルソナを基準にします。

それも立派な“お客様を選ぶ”ということです。

まずは自分に合ったお客様で経験を積み、その間に技術や知識のレベルを上げて、より幅広いお客様に対応できるようになる、

というのも、フリーランスが生き残る戦略のひとつです。

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