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フリーランスサポーター、Free’s netです。
えらくゆるふわなタイトルを付けてしまいました。
まだ自分の中での答えが明確でないテーマだから、なのですが。
それでも、答えが出るまで放置しておけない気がして、ひとまず書き始めてしまいました。
私の思考にしばし、おつきあいいただければ幸いです。
≪現状、ヘアメイクは充分な収入を得られているのか?≫
最近、ふと「周りのヘアメイクさんや着付師さんに裕福な方が多いかもしれない」と思うことがありました。
お着付の先生が都心の高級マンションにお住まいだったりするのって、よくあるんです。
何故なら、「特に働かなくてはいけない程、暮らしに困っているわけではない奥様の趣味」の延長でお仕事になった方も多いから。
実際、生活費を必死で稼がないといけないとしたら、年中均等に働いて、毎月安定した収入を得る必要があり、
成人式、卒業式、春と秋の婚礼の繁忙期以外には仕事が全くないこともあり得る、着付師という仕事は選べないのでしょう。
それはヘアメイクも同じ。
だからきっと、長年続けているのは
※いわゆる実家が「太い」人
※夫の収入がそこそこある人、など
になってしまうのかな、と思います。
また、ギャラを時給換算すれば、確かに平均よりは高いけど、
道具類を自分で揃えたりするので、材料費などを引くと、
とてもそれだけで生活できるまでにはならない、
ということもあります。
若いヘアメイクさんなど、美容以外のアルバイトをしている方も多い印象です。
でも、そうするとバイトを休めなくて、ヘアメイクの仕事を受けられなくなったり、長時間労働になったりもします。
そしていつしか、アルバイトが本業になってしまったり、身体を壊して休業せざるを得なかったり…。
そうして、いざ人手が必要になったときに、「依頼できる人がいない!」となってしまうのです。
それを防ぐにはどうするか。
ヘアメイク一本で安定収入を得る、が一番の理想。
でも、実際には叶っていない。
私は関西でブライダル中心にやっていますが、他の地方、他の現場でも、そう変わらないと思います。
では、どうすれば叶うのでしょう?
解決法1:単純に値上げをする
値上げをすれば当然、受注が減らない限り売上は上がります。
では、値上げをした分は誰が負担するのでしょう?
映画やドラマ、CM、雑誌などなら制作費から。
結婚式などのセレモニーなら、お客様が支払うことに。
多少なら値上げをしたり、分配の仕方で対応できるかもしれないけれど、恐らくそれでは不十分です。
何故なら値上げ対応が過ぎると
「その値段では発注できません」と
言われるかもしれないからです。
解決法2:稼働数を増やす
なら、1件の業務からの利益は少なくとも、稼働数を増やして売上を上げる、という考え方もできます。
特にメディアや芸能の仕事以外だと、成人式や卒業式の季節は忙しく稼働しているけど、閑散期には仕事が激減するなどのムラがあります。
閑散期の仕事を増やせれば、年間通しての利益も上がるはず。
ただ、どうやって閑散期の仕事を増やすのでしょう?
問題はここから
メディアや芸能の仕事の方は、繁忙期、閑散期の大きな落差はないかもしれません。
でも、自分発信の仕事でなければ、誰かが映画を作る、誰かがCMを作る、など、誰かの企画があってはじめて、発注されることになります。
でももし、誰も映画を作らなければ?
誰もCMを作らなければ?
あり得ない仮定ですが、そういうことです。
誰かの企画を待っているだけでは、いつか仕事がなくなるのかもしれない、という危機感は必要ではないでしょうか?
では、ヘアメイク発信で作っていける仕事とは?
正直、「これはどうでしょう」という提案ができる段階ではありません。
ただ、これを作っていかないと、業界の未来はないのかもしれません。
きっと今の、
婚礼や成人式などの一般の方のセレモニーの業務も、
TVや舞台などの業務も、
先達が切り拓いてきた道であるはずです。
なのに、ひとたび感染症が広がると、セレモニーもエンターテイメントも、全く動かなくなる事実をこの2年間、目の当たりにしてきました。
TVの撮影さえ、セルフメイクでリモート出演できるタレントさんがキャスティングされていた時期もあります。
今までなら、撮影会やセミナーなどは、ヘアメイクから発信できたと思うのですが、コロナ禍の中では感染対策など細心の注意が必要です。
それでも何かを考えていかないといけない。
コロナ前から既に、例えば成人式前の「ヘアメイクさんが足りない!誰かいない?!」という声は常にありました。
きっと外から見たヘアメイク業は
☆お洒落でカッコいい
☆メイクが好きだからやってみたい!
など、“憧れの職業”というイメージ。
だから、敢えて「稼げる」という魅力を加えずとも、志望者は一定数いて、どうにか回ってきたのだと思います。
でも今、離職率などにも目を向け、労働環境を整えて行くべき時なのかもしれません。
そういった諸々を含んで思ったことが、「稼げる仕事にしたいなぁ」なのです。
通常はどちらかと言うと、
キャリアが短い方や学生さんに向けて書いているのですが、
今回はむしろ
ベテランの方や事務所の経営者の方などにお読みいただき、
一緒に考えて行ければと思います。
これからを担う世代が、もっと働きやすい業界になれば嬉しいですね!
