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フリーランスサポーター、Free’s netです。
今回は、最近いくつかのSNSなどで見て、気になった話題です。
どうやら、芸能界ではオーディションを騙り、“審査料”“事務所登録料”“レッスン料”等を請求する詐欺師的な人々が存在するようです。
●何故その手に騙されるのか
“最近そういう輩が現れた”のではなく、昔からよく聞く話です。
なのに何故、人はそんな古典的な手にはまるのか。
私は以下の3つの点に着目しました。
- 特殊な業界だから、というバイアス
- 周りに経験者がいないから、相談もできず、警告してくれることもない
- 普通の手段では叶わない夢だから
これらは芸能界以外にも当てはまるはずです。
あなたはいざという時、我が身を守れますか?
●特殊な業界(というバイアス)
“会いに行けるアイドル”も増えた昨今、芸能界は昔のようなキラキラした別世界ではないかもしれません。
それでもやはり、ちょっと普通とは違う世界のような気がしませんか。
そこにいるのは“選ばれし者”みたいな。
“普通”とはかけ離れた人々のいる世界、自分たちの常識とは違う“常識”や“通例”があると言われたら「そうかもしれない」と思ってしまいそうな気がします。
そういうバイアスがかかっているのです。
●周りに経験者がいない
例えば“会社員”“公務員”などと絶対数を比べたら、“芸能人”は少ないはずです。
自分が経験しておらず、前項のようなバイアスがかかっている人に
「どうやったら芸能人になれるのですか?」
と訊いても、想像がつかず、答えようが無いでしょう。
仮に先に挙げたような“審査料”“登録料”が必要だと言われたら、「そうなのかもしれない」「何か変だけど絶対間違ってる!とは言えない…」となりかねません。
●普通の手段では叶わない夢
一般企業に就職するのも、それはそれで苦労はありますが、進路指導の先生やキャリアカウンセラーなど、相談できる人がいます。
また、ある程度“攻略法”が共有されていて、努力をすればそれなりの結果が出ます。
しかし、“芸能人になりたい!”と思ったら、容姿や才能など、努力ではどうにもならない要素が求められるイメージですよね。
ならば、多少怪しかろうが、蜘蛛の糸くらいのチャンスにもしがみつきたくなります。
そして、詐欺師たちは、そういうひたむきな気持ちを利用するのです。
●果たしてこれは芸能界だけの話なのか
ここからが本題です。
“芸能界”という、わかりやすい特殊な業界を例に取ってみましたが、
- 特殊な業界
- 周りに相談できる経験者がいない
- 競争率が高い
という職業は、芸能界に限ったものではありません。
文筆業なら「本を出しませんか」とか
IT系などなら「この講座を受ければ(この教材を買えば)仕事を紹介しますよ」とか
色んなバリエーションが想定できます。
特に、人々が憧れるような職種の周りには、怪しい人間も集まりがちです。
職種ではありませんが、フリーランスという働き方もまた、同じような詐欺師的な人々を引き寄せがちです。
他人の夢を喰い物にするような連中が悪い。
それは大前提です。
しかし、できるだけ自分の身を守る術は、身につけておくべきです。
●対策3案
ではどうやって対策をすれば良いでしょうか。
私の考えたのは以下の3つです。
- 金銭を出せば◯◯してあげる、は一旦保留
- 名刺、HP、SNSなどの確認、同業者に相談
- 尊敬できる人物ならどうするか、を想像する
1.について
サービスとして提供しているものに、こちらが申し込んだ訳でもないのに、「◯万円払ったら、誰々を紹介してあげる」みたいに、自分からお金の掛かることを提案してくる人は要注意です。
2.について
少しでも怪しいところがあれば、本当に進行しているプロジェクトなのか、本人から聞いた経歴や立場、有名人との関係などに嘘がないか、同業者からの評判はどうかなど、集められる限りの情報を集めましょう。
3.について
契約のしかたや、話の持っていき方などに強引なところや、不審な点はないか。商談慣れしていないと判断できないですが、普段からいろんな方と話したり、尊敬できる人物を見つけておくことで、相手が信用できる人物なのかを判断する基準が見えてくるはずです。
●“変な人”には関わらないのが一番!
繰り返しますが、人を騙すような人間が悪い、というのは大前提です。
でも、悪い奴に引っ掛かってしまうと、トラブルの解決のために、本当は要らなかった時間やお金を割くことになります。
憧れの仕事に就くための情報が足りないとき、
独立したてでどうやって仕事を取れば良いかわからなくて不安なとき、
心のどこかで“怪しい”と思いつつも、美味しい話に乗ってしまったりするものです。
無駄にリソースを割くだけでなく、夢を叶える気力も奪いかねないのが、夢を喰い物にするような連中です。
ちょっとでもその片鱗が見える個人や会社からは、一目散に逃げてください。
その“逃げる”は恥でもなく、役に立ちます。
