夢の引き際

最近、秋の花粉症なのか、台風による気象病なのか、数日間咳が止まらないことがありました。

幸い、現場での業務がない時期だったので、仕事に穴を開けるようなことはなかったのですが。

一番症状が辛い日なら恐らく、ヘアスプレーの舞い散っている、ヘアセットの現場には居られなかっただろうと思います。

鼻炎の影響で咳が出やすいため、普段から咳止めを処方してもらっているのですが、いつもより強い薬にしてもらっても、ほぼ効かなくて。

家で止まらない咳と戦いながら、「このままだと、現場に出る仕事は続けられないかも」と覚悟しました。

美容師さんでも、手荒れが酷くて皮膚科で相談したら「仕事辞めるしかないね」なんて言われてしまう方もいらっしゃいますよね。

先日、ちょっと年上のヘアメイクさんが、「ヘアはともかく、メイクは老眼が出てくると、真っ直ぐなラインが引けなくなる。そうなったら、メイクからは引くべきだと思う」と仰っていました。

そういった、自分の努力だけで乗り越えられない理由で、“夢だった仕事に就いたのに諦めるしかない状況“は、誰の身にも起こり得ます。

その時にどうするか?

例えば、上記の咳のことをTwitterに書いたら、「私も喘息がありますが、アロマなどで体調を整えながらやってますよ」と、あるヘアメイクさんが教えてくれました。

美容師さんの手荒れも、どんどん良い薬やハンドクリームが出ているので、自分に合うものさえ見つかれば、仕事を続けられるかもしれません。

そうやって、対処法を自分で見つけるのも、一つの方法。

また、メイクさんの老眼のことなら、老眼鏡をかければできる、とのこと。

流石にお若いお客様なら「わぁ…私の担当のメイクさん、老眼鏡かけたおばちゃん…」と思ってしまうかもしれないですね。

成人式などで「おばちゃんヘアメイクさんにダサいヘアメイクをされた」というエピソードはよく聞きます。

「おばちゃん感」を感じさせてしまった時点で、残念ながら、ちょっとしたニュアンスが伝わらなかったことなどが、不信感やクレームにつながる可能性が上がってしまうのです。

でも、もしかしたら、同年代のお客様なら「同年代の方が頑張ってる!」と、励みになるかもしれません。

そんな風に、ターゲットなどの方針を変えることで、仕事を続けることもできますね。

肌の弱い美容師さんなら、エステティシャンやアイリストなど、同じ美容系でもシャンプーをしなくていい仕事に転職される方もいます。

また、人によっては美容師やヘアメイクとしての経験を活かして“美容系専門ライター”など、違う分野で活躍できるかもしれません。

以前こんなブログを書きました。

スペシャリストVS器用貧乏、フリーランス向きなのは?

この中で触れている“マルチポテンシャライト“の方なら、いくつかの仕事をしていれば、いざというとき安心です。

ただし。

上記の全ては、できる限りの努力をした人に限ってのこと。

どんなに好きな仕事をしていても、スランプや、壁にぶつかることはあるものです。

それが本当に“どうしようもないこと”なら仕方ないですが、苦労を避けるための言い訳であれば、例えば転職をしても、やっぱり中途半端なところで投げ出してしまうような気がします。

せっかく夢を叶えたのなら、「これだけ力を尽くしたのだから、後悔はない!」と言えるところまで頑張っていきたいですね!

その上で、どうしようもない事態に直面したとき、自分の中に使える武器がないかを探しておくのが、“綺麗な夢の引き際”ではないかと思います。

それは本当に、力を尽くした上での“勇気ある撤退”ですか?

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