『プロ意識』について、つらつらと考える

朝からぼんやり考えていただけのことなので、長年プロとしてやってきた方なんかには「何を当たり前のことを…」「レベル低いぞ!」なことかもしれませんが…学生さんや、社会に出たて、フリーになりたて、の方などのお役に立てば、と思います。

私自身は美容の世界に入る前は、一般企業で販売や事務をしていたので「販売のプロ」「事務のプロ」であったはずですが、今ほど「プロの仕事をしなくては!」という意識は多分、ありませんでした。

通っていたヘアメイクスクールのトップが「プロとしての仕事ができる人材を育てる」という方針だったため、学生のうちから責任や誇りを持って仕事をするように指導されていました。

そして、卒業後、そのままスタッフとして在籍するようになるとすぐ「君はプロだろう!」と叱られること多数…。

1年目だろうがなんだろうが、お客様には関係ないし、「プロに任せたのだから大丈夫!」という期待に応えなくてはいけません。

でも、そんな意識なんて、一朝一夕では身につかないし、学生のうちから、あるいは独立前から、しっかり考えておく、そして機会があれば(スチューデントサロンとか)「自分はプロなんだ」という意識を持って、行動すると良いと思います。

じゃあ「プロ、とか、プロ意識、って何なのさ?」ということになりますよね。

『プロ』とは何ぞや…

まずは当然の「知識」や「技術」。

普遍的な基本を押さえた上で、最新の流行も常にチェックし、アップデートし続けること。

恐らく、流行の入れ替わりが激しく、アップデートのテンポが速いことが、他の職種の時より意識が高まったことの要因の一つだと思います。

また、お客様の要望をきちんと聞き出し、「ではこのように対応しますね」ということを、お客様が納得できるように伝える、〈聞く〉〈話す〉双方向からのトーク力。

「この人がやってくれるなら安心だ」と思わせる、ヘアメイク、ファッション、立ち姿や姿勢、声の出し方、等々まで含めたセルフプロデュース。

先日、現場の様子を見に来たトップアーティストの先生に言われたのは「この音楽だと軽いんだよね。同じジャズでも女性ボーカルが入ってると、重さが出るよ。空間づくり、って大事なんだよ」ということ。

空間づくり、と言えば、IKKOさんのご本に、ヘアメイクの空間でアロマを焚いているというお話もありました。

でも、上記のことを実践するには、音楽やアロマの知識、せめて関心が必要で。

ヘアメイクの知識や技術は大事だけど、それだけを脇目も振らずに追いかけていては、それ以外のことに興味を持つ余裕がなくなってしまいます。

人間だからミスをすることもあるけど、余裕のない状態では切替ができず、ミスがミスを呼ぶ、悪循環になる恐れも。

そんなことも考えると、自身のメンタルをフラットに保つことも、プロの仕事の一つと言えるかもしれません。

こうやって書いてみると、プロ意識、というものは奥深く、多岐に渡るのでキリがない、大変だ、と思えてきます。

それを強引にまとめてしまえば、究極「プロの仕事」というのは、「お客様を喜ばせること」に尽きるでしょう。

必死に学んだセオリーより、お客様のセルフメイクの、プロ目線では「そんな無茶苦茶な?!」と思うやり方が、その方の魅力を一番引き出すこともあります。

そんな時に、柔軟に対応できるかどうか。

「お客様が喜んでくれることが一番」という気持ちがあれば、きっとできるんですよね。

最初に「学生さんなどに向けて…」と書き出したわりに、自省も込めた内容となってしまいましたが(笑)、ちょっと考えてみるきっかけになれば、嬉しく思います。

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